モバイルファーストの時代到来
先行してGoogleではPC、モバイル両方の広告枠が統一されました。
Yahoo!もこれに続く形で2016年10月以降、PC側の右側広告が廃止。
近年ではTwitter広告やLINE広告を始めとしたモバイルに強いSNS広告が拡大傾向にあり、WEB広告の主流もPCからモバイル中心の時代に変化を遂げつつあります。
Googleは2016年11月に自然検索においてモバイル版コンテンツを主に使用して、ランキングを決定するモバイルファーストのインデックス(Mobile First Indexing, MFI)を開始する計画を公式ブログで発表されました。
広告に限らず、サイトやランディングページも、モバイルでの利便性を重視する風潮がより強まっていくことは明らかです。
広告枠の減少を機に、改めてGoogle/Yahoo!検索広告の違いを見直してみたいと思います。
Google/Yahoo!検索広告の違いとは
検索広告の仕様がGoogleとYahoo!で同一だと考えている人もいるかもしれません。
実際には掲載順位、広告枠、仕組みにおいて異なる点があります。
大まかな仕様の違いを表にまとめてみました。
※2016年11月確認時点で、実際に確認した最大の掲載順位と広告枠になります。
モバイルの広告枠は、Yahoo!よりGoogleの方が1枠多いですね。
Googleのモバイルの方が、広告枠が確保しやすいのかもしれません。
広告枠の重複現象とは
Yahoo!プロモーション広告の独自仕様として「広告枠の重複現象」があります。
「リスティング広告」でYahoo!検索した結果を絵にしてみました。
掲載順位1位を獲得した広告主の広告が、1’位枠(本来は5位枠)でも重複して同一の広告が表示されています。※ピンク色箇所
このように掲載順位1位枠の広告主が、検索結果画面の下部1’位枠も同時に専有できる仕組みを「広告枠の重複現象」と呼んでいます。
Yahoo!プロモーション広告のPCのみの限定仕様となっています。
GoogleAdWordsには重複減少はありません。
豆知識として「広告枠の重複現象」により配信された1’位枠は、広告管理画面上の掲載順位に影響を与えないようです。
オークションタイミングと掲載順位の下限
表を見るとGoogleは平均掲載順位が7位まで、Yahoo!は平均掲載順位が17位までと記載してあります。
「Googleは広告枠そのものが少ないの?」
と疑問が湧きますが、一体どういう事なのでしょうか。
実は、掲載順位を決定するオークションタイミングの違いによって説明することが可能です。
検索連動型広告ではユーザーがキーワードで検索したタイミング毎にオークションが発生して広告ランクが算出された結果、掲載順位が決定します。
しかしこの説明では不十分で
yahoo!はキーワード単位、Googleは検索結果ページ単位でオークションが発生しています。
具体的な例を挙げると、yahoo!は検索結果1ページ目の掲載順位は1~7位まで、2ページ目の掲載順位は8位~14位まで、といった具合に、ページを跨いで掲載順位を連続させる形式を取っています。
一方、Googleは検索結果1ページ目の掲載順位は1~7位まで。2ページ目に遷移すると再度オークションが発生し、改めて2ページ目での1~7位が決定します。
そのためGoogle側は平均掲載順位が7位以下になることはありません。
この説明だとGoogleでは「1ページ目と2ページ目の広告ランク算出方法が同じであれば、1ページ目で掲載順位1位を獲得した場合、2ページ目以降でもずっと掲載順位1位を獲得できるのか?」
といった疑問が湧くかと思います。
しかしこの回答はNOです。
Googleでは2ページ目以降の掲載順位決定時に「1ページ目での掲載順位」が加味されます。
1ページ目で掲載順位1位の広告主は、2ページ目以降のオークションでは広告ランクが下方修正され、連続して掲載順位1位を取ることが厳しい仕組みとなっているようです。
※2ページ目以降の掲載順位と広告ランクの正確な仕組みは非公開となっています。
おわりに
意外と知らないGoogle/Yahoo!検索広告の違い、如何でしたか?
PCでのYahoo!の1位と2位では専有面積に2倍以上開きがある点、モバイル広告枠はGoogleの方が多い点など、似ているようで実は違う点をしっかり押さえましょう。
配信結果をより正確にイメージして日々ビジネスの目標達成へ向けた適切な広告運用を心がけたいですね。