この連載記事の読者層は
運用型広告に今まさに取り組み始めた新人1年目の広告運用者を想定しています。
ですが、2年目以上の運用担当者の方々でも、確認の意味で是非とも読んで頂きたいと思います。
運用型広告の理解が深まる手助けになれたら幸いです。
■Vol.0 はじめに
■vol.1 運用型広告の本質
■Vol.2 広告ターゲティング
■Vol.3 広告媒体
■Vol.4 広告形式
■Vol.5 戦略(今後公開予定)
多様化する広告形式と3つの基本パターン
広告媒体が定めた広告形式に準じて広告クリエイティブを作成することで初めて
ユーザーにメッセージを届けることが可能になります。
ざっと思いつく限りの広告形式を挙げてみましょう。
レスポンシブ広告、ショッピング広告、ライトボックス広告、Gmail広告、YDNインフィード広告、
キャンバス広告、カルーセル広告、電話専用広告、TrueView広告、バンパー広告 etc
広告形式は実に様々で、今や全てを理解することは一朝一夕では身につけられません。
そこで今回は、そもそもどのような広告形式があるのか?
について主要3タイプの見え方、特徴を簡単にご紹介します。
■テキスト広告 (文字主体の広告形式)
■バナー広告 (デザイン性の高い画像主体の広告形式)
■動画広告 (短めの動画による広告形式)
テキスト広告
文字のみで構成された広告文にて「商品/サービス」の価値を伝えます。
検索連動型広告にて用いられる広告形式です。
※一部媒体のディスプレイ広告でも採用されています。
テキストの特徴
1.制作コストと導入ハードルが低い
画像や動画素材など制作コストがかかる広告素材は不要です。
また、デザイン等のスキルがなくても容易に作成することが可能です。
2.人の心を動かすコピーライティングが重要
導入ハードルが低い反面、競合各社が趣向を凝らしたテキスト広告を繰り出しています。
そのため、購買意欲を刺激するような工夫を凝らした魅力的なテキスト広告で溢れています。
競合と並んで広告が表示されるため、いかに魅力的なテキスト広告を作れるかが成功の鍵となります。
3.広告表示オプションの機能が豊富
近年の広告表示オプションの拡大に伴い、設定できる文字数が増え続けた結果、
「テキスト広告の最大文字数はB’zの歌詞より長い」ケースも見受けられます。
※テキスト広告の作成ノウハウは以下の記事を参考にして下さい。
■【上級】AdWords広告概論vol.2 キレイな広告の作り方
バナー広告
デザイン性の高い画像を用いて視覚的に「商品/サービス」の価値をアピールします。
主にGDNやYDNなどのディスプレイ広告で用いられる広告形式です。
広告媒体が定めたバナーサイズに合わせてバナー広告を作成する必要があります。
※バナーサイズについては以下の記事にてご確認下さい。
バナーの特徴
1.視覚効果を最大限活用できる
ごく当たり前ですが、デザインで視覚に訴えかけることが可能なため、表現の自由度が高い特徴があります。
例えば、テキスト広告では伝えることが難しいブランドの高級感、ユニークな世界観をビジュアル的に表現可能です。
2.目的に沿ったデザイン構成&制作で成果に差がつく
必ずしもLPと一致したバナーを作れば良いわけではありません。
誰彼構わずクリックしてもらえれば良いわけでもありません。
潜在層向けか?顕在層向けか?ブランディングか?ダイレクトレスポンスか?
マーケティングのゴールによってバナーのデザイン構成&制作物は大きく変える必要があります。
動画広告
視覚だけではなく聴覚にも訴えて「商品/サービス」の価値をアピールします。
テキスト、バナー、レスポンシブ広告と比べて最も印象に残りやすいブランディング向けの広告形式です。
動画の特徴
1.ユーザーの記憶に残りやすい
テキスト広告、バナー広告と比べてユーザーの記憶に残りやすい広告形式です。
そのためブランディングを目的とした広告配信に最適な広告形式です。
他の広告形式と併用することで生まれる間接効果、相乗効果も期待されます。
2.急激に拡大する動画広告市場
YouTubeでは3年連続で総再生時間が前年比50%以上増加しています。
特にスマートフォンでの動画視聴時間が年々増加傾向にあり、動画コンテンツが生活の一部に溶け込みつつあります。
今後も動画サイトの視聴時間が伸びるとともに、動画広告の配信機会も大きく伸びると予想されます。
補足:レスポンシブ広告
最後に、GoogleAdWordsで特に欠かすことの出来ないレスポンシブ広告をご紹介します。
「シンプルな画像」+「テキスト」を設定するだけでパズルのように要素を組み合わせて
様々なパターンの広告を自動生成する仕組みです。
レスポンシブの特徴
1.広告の表示機会を最大化
通常のバナー広告で枠を網羅しようとすると広告枠のサイズに合わせて多数用意する必要があります。
広告枠サイズに合わせて自動的にリサイズされるため、レスポンシブ広告は1つで十分、ほとんど全てのGDNの広告枠に対して表示機会を得ることが可能です。
2.簡単に広告作成が可能
1200×628の画像素材が1点あれば基本的には配信可能です。
そのためバナー広告と比べると制作コスト/リソースが少なく、
すぐにでも導入可能な広告形式だと言えるでしょう。
3.広告掲載面に広告が溶け込みやすく違和感が少ないことが挙げられます。
バナー広告と比べてシンプルな画像を使用するため多くのユーザーの興味を惹きつけます。
そのためバナー広告と比べて様々なユーザーからクリックされやすくコンバージョン率が低い傾向があります。
最後に
今回は広告の配信設計5W2Hの【How】どうやって を実現する広告形式に焦点を絞りましたが、広告クリエイティブには触れていません。
それは【Whom】誰に【When】いつ【Where】どこで によって広告クリエイティブの最適解が異なるためです。
まずは広告形式を正しく用いた上で、仮説を持って広告クリエイティブを作成して、ABテストを積極的に行い、日々の運用に取り組んでいきましょう。