この連載記事の読者層は
運用型広告に今まさに取り組み始めた新人1年目の広告運用者を想定しています。
ですが、2年目以上の運用担当者の方々でも、確認の意味で是非とも読んで頂きたいと思います。
運用型広告の理解が深まる手助けになれたら幸いです。
■Vol.0 はじめに
■vol.1 運用型広告の本質
■Vol.2 広告ターゲティング
■Vol.3 広告媒体
■Vol.4 広告形式
■Vol.5 戦略(今後公開予定)
運用型広告の中枢 人時枠ターゲティング
前回の記事では配信設計の5W2H、そして【Why】なぜ【What】何を の重要性を紹介しました。
■世界一分かりやすい運用型広告の世界vol.1 運用型広告の本質
今回は5W2Hの配信設計を中枢を担う【Whom】誰に【When】いつ【Where】どこ
を実現する人/時/枠ターゲティングとはどのようなものか?
詳しく事例を見ながらご紹介します。
人/時/枠ターゲティングの具体例
ある自動車メーカーのマーケティング担当者が、5W2Hによる配信設計を以下のように定義しました。
「新型車の情報を認知拡大するために、バナー広告を使ってクリック単価100円目安で
30才前後の男性を対象に、土日に、車に関する情報サイトを見ている時に広告を配信したい」
配信設計の5W2Hと【Whom】誰に【When】いつ【Where】どこで を下図で示してみました。
このように5W2Hの配信設計を中枢を担う【Whom】誰に【When】いつ【Where】どこで
を明確にすることで人時枠ターゲティングを管理画面上の配信設定レベルに落とし込むことが可能になります。
運用型広告は、広告をただ出せば良いというものではありません。
【Whom】誰に【When】いつ【Where】どこで をコントロールする広告機能をフル活用しましょう。
ユーザー体験を損ねないためにもターゲティングを適切に設定するアド・プランニング能力は必要不可欠です。
ターゲティングを実現する広告機能の難解さ
配信設計の5W2Hを実際の広告運用に落とし込む際には、
ターゲティングを実現する広告機能に精通していなければなりません。
しかし実際には新しい広告機能が次々登場するため
なかなか実際の広告配信に落とし込めないといった
配信設定のハードルに悩まされる運用者も多いと感じています。
各広告媒体が提供する広告機能がどんな仕組みでどのようなターゲティングを実現するのか?
日々の広告運用を通して習得していくしかありません。
広告機能の名称と仕組みはセットで覚える
既にご存知だとは思いますが、代表的な広告機能としてリマーケティングがあります。
リマーケティングとは、
サイト訪問者のCookie情報を元に広告配信対象ユーザーを選別する人ターゲティングの機能です。
しかし広告媒体(枠)が異なれば同じリマーケティングであっても名称が全て異なります。
広告枠が「GDN」の場合
→ リマーケティング
広告枠が「YDN」の場合
→ サイトリターゲティング
広告枠が「Facebook広告」の場合
→ ウェブサイトトラフィック
広告枠が「Twitter広告」の場合
→ テイラードオーディエンス(ウェブサイト訪問者)
これだけ名称が違うだけでも覚えるのが大変ですが
対象とする広告枠が異なる検索広告向けリマーケティング(RLSA)であったり
サイト訪問者の類似ユーザーリストを元にした類似リマーケティングであったり
似て非なる数多くのリマーケティングの亜種が存在します。
そのため広告機能をなんとなく理解した気になっているのはとても危険です。
各広告媒体が提供する広告機能が【Whom】誰に【When】いつ【Where】どこで
広告を配信するものなのか要素を分解して精確に把握することが広告機能の理解、
そして適切にターゲティングをコントロールするための近道だと考えています。
人/時/枠ターゲティング要素まとめ
人/時/枠ターゲティングとは具体的にどのような要素があるのか?
どの媒体でも共通して使える代表的な要素を一覧にまとめてみました。
この他にもAdWordsなら世帯収入、子供の有無、カスタムインテント、といった人ターゲティング
Twitter広告ならフォローアカウントを元にしたハンドルターゲティングなど
広告媒体独自の魅力的なターゲティング要素が沢山存在します。
まずは配信設計の5W2Hを考える上で基本となる代表的要素をそれぞれ確認してみましょう。