CPAが高いセグメントはどこか?
「経験豊富な運用者でなければCPAを改善することは難しい。」
と考える広告主様は意外と多いように感じています。
たしかにコンバージョンを増やしながら、CPAを下げることは難易度が高いと思います。
しかし、ただ単にCPAを下げるだけで良いのであればとても簡単です。
今回は、リスティング運用初心者でもCPAを今すぐ下げられるデータ集計術を紹介します。
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step1 マクロ的視点
木を見て森を見ずとは、物事の一部分や細部に気を取られて、全体を見失うこと。
枝葉の検索クエリやプレースメントだけを眺めていても、全体を把握した上でなければ本質的ではありません。
まず始めにアカウント全体を二分するような規模感の大きいセグメントから確認しましょう。
- 広告媒体別(Google/Yahoo!/SNS/DSP)
- キャンペーン別
- 配信手法別(検索/ディスプレイ)
- デバイス別(PC/モバイル/タブレット)
セグメント別でデータ集計した際に、
「モバイルだけCPAが低い」「Yahoo!だけCPAが高い」などといった偏りがあるのは当然です。
インパクトが大きいため、入札単価調整比を導入することで瞬間的にCPAを一気に下げることが可能です。
step2 ミドル的視点
次のステップとして、少し掘り下げてミドルな視点でデータ集計する必要があります。
必ずしも総当りする必要はありません。
CPA悪化要因が検索広告である場合、バナーサイズ別の集計は不要です。
見るべきポイントを押さえて的確に当たりをつけてセグメントを見ていきましょう。
- 広告グループ別
- ユーザー属性別(性別/年齢)
- ユーザーリスト別(リマーケティングリスト/類似リスト)
- リンク先URL別
- 地域別
- 時間/曜日別
step3 ミクロ的視点
ターゲット顧客をイメージしながら、想定外のユーザーに広告が配信されていないか検索クエリ単位、プレースメント単位で細かく見てみましょう。
- キーワード別
- 検索クエリ別
- プレースメント別
検索クエリが数万にも及ぶことは珍しくありません。
そのため、ただデータを眺めていても何が原因か分かりません。
検索クエリの分析術は別途記事で紹介しています。
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除外キーワード(プレースメント)による無駄コストカット、成果の良いキーワードの入札強化など、ターゲットに合わせて適切に処置することで着実にCPAを改善に繋げましょう。
それでもわからない時は
視点を変えて外部的要因などを疑ってみましょう。
- ユーザーの変化(購買心理/購買プロセス)
- 競合状況の変化(競合数/競合順位/プロモーション)
- 外部環境の変化(季節/メディア露出)
品質スコアの低下、クリック単価の上昇、インプレッションシェアの低下など、常日頃から各指標の変化に目を配り把握しておく事も重要です。
これらは外的要因を疑うきっかけにもなります。
瞬間的にCPAを下げるのは簡単です
CPAが高いセグメントに対して、例えば「入札調整比-50%」もしくは「-100%(つまり除外)」する
といった具合で入札単価を抑制すればCPAを下げるといった応急処置が可能です。
しかし無駄を削ぐだけではビジネスが先細りしてしまいます。
コンバージョン数を増やすための新しい施策を考えて突破口を開くことがより重要です。