【広告概論 記事一覧】
■AdWords広告概論Vol.0 はじめに
シリーズ記事の全体像を説明しています。
■AdWords広告概論Vol.1 商品パッケージ化が進む広告の未来
商品パッケージ化が進む広告の未来とは何か?
■AdWords広告概論Vol.2 キレイな広告の作り方
広告文字数が増加する今注意すべき点とは
■AdWords広告概論Vol.3 広告表示オプション
商品パッケージ(裏)としての役割とは
■AdWords広告概論Vol.4 広告文
商品パッケージ(表)としての役割とは
B’zの歌詞より長いAdWords広告
数え間違いなければ、B’z “消えない虹”の歌詞文字数は全角255文字です。
一方、私が目視にて確認したAdWords広告の最大文字数は全角291文字※でした。
(※AdWords広告表示オプション4種類が同時表示された場合且つ、価格表示オプションをエキスパンドした場合)
極端な例かもしれません。
しかし事実として検索広告は、B’zの歌詞の文字数を超える可能性が十二分にあります。
キレイな広告の3つの条件
大きな2つの広告環境の変化が起きています。
1つ目は広告表示オプションの拡大に伴い広告の文字数は増加の一途をたどりました。
2つ目は2016年の広告費比率はスマートフォン広告62%、PC広告38%という調査結果が出ています。
引用:CCI 2016年 インターネット広告市場規模推計調査
http://www.cci.co.jp/news/release/2017_04_17/1.html
よって今後は以下3つの条件をクリアした「キレイな広告」を意識して広告を作成することが望ましいと考えられます。
- 語句の重複がない
- 可読性を意識する
- モバイルの横幅を意識する
具体例としてキレイな広告とキレイでない(煩雑な)広告を比較してみましょう。
キレイな広告(左)はキレイでない広告(右)と比べて広告表示オプションがスッキリしていて見やすいはずです。
キレイでない広告(右)は語句の重複(長い赤下線)が多く、モバイルの横幅を意識していないため文字省略(短い赤下線)が多発している望ましくない広告と言えるでしょう。
キレイな広告の作り方
1 語句の重複がない
広告文字数が増加した結果、意図せぬ広告内での語句の重複が発生しやすくなっています。
実際に様々な検索広告を見てみると、意図していないであろう語句重複を見かけます。
このような広告は、悪目立ちしてしまい、基本あまり好ましくはありません。
語句の重複がない広告を作成するポイントはシンプルに2つです。
- 広告作成時に全体像をイメージする
- モバイルの実機で表示を確認する
ここでは上記2点をカバーすることが可能な広告作成フローをご紹介します。
時間がないから取り急ぎ広告文だけ先に設定して、広告表示オプションは後回し。
ついついやってしまいがちですが語句重複の元、可能な限り避けるべきです。
作成フローを元に一貫して設定することを強くオススメします。
「⑦実際の広告表示確認」はとても重要です。
特にモバイル端末は画面サイズが異なりテキストが省略されやすいです。
実機での表示確認は見せ方を最適化する上で必須です。
2 可読性を意識する
文字数300文字近くにも及ぶ広告がメリハリなく長文で記述されると要点が伝わりません。
- 広告文は「商品パッケージ(表)」として、魅力的なキャッチコピーを記述する
- 広告表示オプションは「商品パッケージ(裏)」として、事実情報の羅列する
というように同じ広告内でもメリハリをつけて可読性を上げる工夫を取り入れる必要があります。
記号なども組み込みながら、読みやすい、頭に情報が入りやすい魅せ方になるよう調整しましょう。
関連記事:AdWords広告概論Vol.1 商品パッケージ化が進む広告の未来
3 モバイルの横幅を意識する
例えば、全角10文字でコールアウトを4本入稿した場合、ざっと全角10文字×4本=40文字横に並ぶ計算になります。
しかし、モバイル端末画面サイズの制限により、実際に横に並ぶ文字数は全角約22文字※です。
(※2017年5月現在国内で主流のモバイル端末iPhone 6系を想定した文字数)
端末がiphone6系の場合
全角10文字×4本入稿していても、実際に表示されるコールアウトは最大2本です。
基本的には、主流のモバイル端末の横幅サイズに合わせて文字数を意識しましょう。
意図せぬ文字数の省略をかなり低減することが可能です。
終わりに
文字数の制限が緩和された今、広告に正解と呼べるかたちは存在しないと考えています。
また、実際には掲載順位や競合広告の影響など、実に様々な外的要因を受けます。
情報量と可読性のバランスを取りつつ魅力的なキャッチコピーの広告を作成すること。
それには作詞に近しい労力が必要なのかもしれません。
より魅力的な広告をユーザーに届けられるように日々の試行錯誤を大事にしましょう。